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C.教育
生徒
目標:環境保護の大切さを教えることにより、生徒たちに自分たちが直接影響を及ぼすことがある身近な環境を大切にして、責任感を持たねばならぬことを自覚させる(LPO−94、学校の任務)
環境保護は、学校で教える各種の学科で強調して教えねばならない。
授業内容
1学年〜6学年:当該学年で作成する。
7学年〜9学年:化学と物理の授業では、熱力学の時間に最初に結成される班で「エネルギーは増減することなく、分散するだけである」というエネルギーの原理(ヘルムホルツの法則)に重点を置いて教える。
生物の授業では、今までと同じように、フィールド・スタジオでの野外授業で生態学(8学年)と身近な環境(9学年)について教える。自然と環境の授業で結成された班を、これまでと同じように、アジェンダ21に定められた作業に利用する。
その他の科目:環境の授業で教える内容について、目下、主として社会科教師たちとの協議が行われている。熱力学と関連させてアジェンダ21に定められた問題をどのように教えるかを定めた計画を1月に発表する。
アジェンダ21の内容は毎年再検討する。

 

「学校アジェンダ21」には、学校内での実際の消費活動を省みて、どこを改善できるかを具体的にあげてある。また、各教科内ではどの科目に重点をおいて環境教育を進めていくかも示されている。それぞれの目標には、責任者や評価者も決められており、実効性の高いものとなっている。
このように具体的な行動計画を学校で作成することは、日本にも取り入れやすいと考えられる。特に、日本ではリサイクルや省資源を環境教育の題材に取り上げることが多く(第2章参照)、このストックホルム市での各学校の取り組みは、日本での省資源・リサイクルの環境教育を一歩進めて具体化したものとして、今後比較的容易に導入していくことが可能であると考えられる。また、その際にはストックホルム市のスクールプランに書かれている、
「最大の目的は、臓全にする情について討畠させることにある。」という視点と、生態学的な視点を常に持ち合わせていることが必要であろう。

 

 

 

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